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凪論

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内政干渉を平気で行う中国

 毎日新聞10月19日朝刊に「<中国>米のダライ・ラマ14世メダル授与…共産党大会に影」と見出しを掲げた記事が掲載されている。是非ご一読いただきたい。

「米議会がチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の功績をたたえ『ゴールド・メダル』を授与したことが、北京で開会中の第17回中国共産党大会に影を落としている。民主化や人権問題をめぐる米中間の溝が浮き彫りになり、胡錦濤総書記(国家主席)が党大会で示した柔軟な外交方針が試されることになった。」

で始まるその記事は、

「中国外務省の劉建超報道局長は18日の定例会見で『ダライ(ラマ)は祖国分裂活動に従事する政治亡命者』と断じ、メダル授与は『中国内政への乱暴な干渉だ』と批判した。」

とある。そもそもアメリカがチベット人をどのように評価しようが自由である。中国政府に嫌われた人物が評価されることもあり、その逆でアメリカ政府に嫌われた人物を中国が評価することもあろう。ある政府がどのように人物評価するかは国内問題に他ならず、中国の批判や抗議こそが内政干渉である。

 そもそも、中国の民族浄化という大虐殺に対して武力で抗議せず、

「近年、中国政府はダライ・ラマ側と接触を重ね、対話再開の条件として(1)チベット独立の主張を放棄する(2)祖国分裂活動を停止する(3)チベットと台湾を中国の一部と認める−−ことを要求してきた。ダライ・ラマ側は『台湾』部分の受け入れを拒んでいる。」

といった程度の「祖国分裂活動」に従事するダライ・ラマをそれほど警戒すること自体、中国が後ろめたい感情を持っていることのあらわれである。また、チベットに台湾が中国の一部であることを認めさせるという要求に至っては、文明国のそれではない。未だに中華思想から抜け出せないその感覚は笑止千万である。

 そもそもチベットは中国の武力併合までは中国の一部であったことがなく、台湾に至っては未だに中国の一部であったことがない。中国が「祖国」とする理屈は、過去に中国を支配した王朝がそれらの地をも支配していたから現在の中国もまたそれらの地を領有することができるというものであり、まったく根拠がない。その理屈に従うならば、イギリスに支配されていたインドが同じくイギリスに支配されていたアラスカやフォークランド諸島の領有権を主張することができ、モンゴル帝国に支配されていた中国が同じくモンゴル帝国に支配されていた中東の地の領有権を主張することができることでも明らかである。「祖国」ですらないものを「祖国分裂」と言う中国は現在では数少ない侵略国家であると言えよう。

テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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